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2017.4〜5月 スペイン 邸宅のタイル巡り

第2回 塔の街 エシハ

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塔の街 エシハ

 アンダルシアの州都セビリアから東へ84キロ、バスで約1時間余りの人口約40,000人の街です。

 エシハには11もの塔があり「塔の街」と呼ばれています。
 またレンガやタイルなどあらゆる種類の材料を使い、独特の色付けをした建物は「エシハ様式」と呼ばれています。
 
 この街には数多くの教会、修道院、貴族の邸宅などが残されています。
 観光地図に掲載されているもので、70か所。それ以外にも紋章付きの建物がいくつもありました。
 「古い邸宅にはタイルあり」ということで訪れました。

*写真の日付けが2018年になっていますが、設定間違いです。

 

★サンタマリア教会

 18世紀に建てられました。
 エシハ観光局のHPに掲載されていた教会内部の写真をみて、エシハに行くことにしました。
 以下のページにその写真が載っています。ぜひご覧下さい。(2017現在)
 http://www.turismoecija.com/que-ver/iglesias.php IGLESIA DE SANTA MARIA


内部は暗くてこれ以上明るく撮るのは無理でした。
教会の内部にシャンデリアの照明があるのは珍しいと思います。
現地で実際に見てみると壁の下から1メートルほどがタイルで、
それより上と天井の部分はタイルではなくて絵画でした。
でもタイルと色が合っていて、圧巻でした。


下のタイル部分のアップです。

 

★PALACIO DE JUSTICIA (パラシオ デ フスティシア)


 PARACIOとは宮殿や大邸宅を意味します。
 ここはアルハンブラ宮殿の装飾を元にした邸宅。
 セビリアのトリアナ地区で作られたタイルを使用しています。

 現在は警察関係で使用しており
 見学できるのは1Fの中庭と2Fへの階段、天井、
 1Fの事務室のようなところのみです。


中庭のアラブ風アーチ。


アーチと天井の装飾が素晴らしい。 


中庭の壁のタイル。色々なデザインのタイルが組み合わさっています。
1番上にある、アラブの文字のようなタイルも細かい。

階段の壁のタイル、金色に輝いています。ラスター彩を使用しているかもしれません。すごく豪華な空間でした。
ここまでラスター彩?をたくさん使用しているタイルは初めて見ました。デザインもとても細かいです。

 

1Fの事務室のようなところです。
受付にあったクエンカタイル。



事務室のようなところの壁にあったクエルダセカタイルです。
黄色が非常に美しくため息が出るほどでした。

 

出入り口の内側上部をとったものです。
他にもいくつか部屋があるようでしたが
一般公開されていません。
きっと他の部屋にももっとタイルがあると思いました。
見ることができなくて残念です。



 

★宿泊したホテル


宿泊したホテルも邸宅を利用しています。
部屋毎に内装が違っていますが
私はアルハンブラ宮殿をモデルにした部屋を
リクエストしました。

もらった部屋の鍵をみて
あまりにも古い感じでびっくりしました。


私が宿泊した部屋の木の扉です。
邸宅の入り口を入り、パティオ、サロン、
パティオの順番で通り、その先にありました。
邸宅の作りも興味深かったです。

 


木の扉には、部屋の名前が陶器で作られていました。
私の部屋はグラナダです。
各部屋には数字ではなく全部違う名前が付けられていました。


寝室には、アラブの装飾アーチがあります。


洗面台にはグラナダのアルハンブラ宮殿と同じタイルがありました。

シャワールームにもタイルと
アラブの装飾アーチがありました。

 


ホテルのパティオにあった、塔の絵皿です。

 

★街なかのタイル


 邸宅の入り口です。入り口の右に建物名のタイルがあります。
 かなり大きく立派な邸宅でしたが、写真でもわかるように
 カーテンがかかっており、現在はファミリーの方が住んでいるので
 外観のみしか見ることができません。内部には古いタイルがありそうです。

 エシハの古い邸宅、教会、修道院などの建物には
 建物名と世紀が記載されたタイルプレートが壁に貼られています。
 下のプレートはそのアップです。


聖母マリアやキリストの絵タイルが多く見られます。


一般のお家のタイル。黄色は珍しいと思います。現代風なタイルです。


市場の入り口にあったタイルベンチ。


お菓子やさんの入り口にあったクエルダセカタイル。
「Yemas」は砂糖と卵黄で作ったお菓子です。
食べましたがとても美味しかったです。


入り口のタイル。上部に人が描かれています。
この邸宅に関する人物を描いているのかもしれません。


一般のお家のタイル。人魚の絵が珍しいと思います。


お花屋さんの看板クエルダセカタイル。
白い壁に白い背景のタイル。


立派な紋章のクエルダセカタイル。


どこかの教会にあったタイル。右はフレームも陶器でできています。

 


一般のお家のタイル。ここのタイルは個性的だと思います。
通常は壁の下部1メートル位を模様タイルで敷き詰めるのですが、
この御宅は茶色のタイルの中に物語風なタイルを点在させています。
しかもすべて絵柄が違います。

右のタイルはそのアップです。



 

★エシハの壁装飾
  タイルではありませんが、外壁や屋根の庇の下の部分に絵が描かれている邸宅がいくつかありました。


中でも圧巻な邸宅は、PALACIO DE PEÑAFLOR(パラシオ デ ペニャフロール)。
この邸宅を見るのを楽しみにしていました。
この邸宅は18世紀の建物で1958年までファミリーの方が住んでいたそうです。
湾曲して道なりになんと50メートル以上もあり、見事なフレスコ画が描かれています。
こんな大きな邸宅、維持するのも大変だと思います。この建物も残念ながら非公開でした。
   内部はどんな作りになっているのか、古い邸宅だからきっとタイルがあるはずだと思いました。 

他にも美しい絵が描かれている邸宅が幾つかありました。



私が宿泊したホテルの外壁にも同様の絵が描かれていました。

 

★十字架祭り

 

私が訪問した時は丁度
CRUCES DE MAYO(クルセス デ マヨ)=5月の十字架祭り
が開催されていました。
初めて見られてとてもラッキーでした。

写真は今年の4月29日から5月7日まで、
お祭りを開催するとあるポスター


美しく飾られた十字架があるお家には、
目印として赤い旗のようなものが掲示されています。


殆どの十字架が写真のように
鉄格子の中のパティオに飾られています。



 

美しく飾られた十字架の写真を数枚ご紹介します。
鉄格子の間から写真をとりました。

左の写真は、後ろの黄色のキリストのタイル画の
前に飾られた十字架。

花や布で飾られた十字架、
飾り方も様々で見ていて楽しかったです。 

 

★エシハの塔


広場から見えた塔。


サンタマリア教会の塔。青のタイルでの装飾がきれい。


ホテルのパティオから見えた塔。やはり青の装飾が美しい


赤の装飾が鮮やかな塔。



赤と青の装飾がある塔。


何の装飾もない塔ですが、スペインの青空に映えます。


よく見ると絵タイルがはめ込まれています。
塔のてっぺんにはコウノトリの巣が見えます。


塔ではありませんが、青の瓦と装飾が美しいです。

 

エシハで食べた料理を紹介します。
市場の中のレストランで食べました。
アンダルシアでよく食べられる
salmorejo(サルモレホ)です。

ガスパチョは冷製の野菜スープですが
サルモレホはトマトで作り、ガスパチョよりも
どろっとしてクリーム状になっています。

上にはゆで卵と生ハムを刻んだものが
トッピングされています。
濃厚な感じなので、これだけでかなり
お腹いっぱいになります。 


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