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バレンシア教室のあるバレンシア、トレンテを中心にスペインらしい(?)
おもしろ、おかしな、ごくごく身近な日常のニュースを毎月一度お届けします。
遠く離れた皆様に少しでもバレンシアの温かい雰囲気を感じて頂けたら幸いです。

【2000年11月号】
10月29日よりサマータイムが終了し日本との時差は8時間となりました。 31日の朝は1時間いつもより寝れる…と油断してると大遅刻! この時期雨も多く、日暮れもどんどん早くなり夜の7時には真っ暗になります。 (夏は夜の10時近くまで明るい)気温もどんどん下がり、 太陽の国バレンシアも秋が深まり、冬支度へと入ります。

「EL DIA DE SANT DIONIS」


10月9日はバレンタインデーのような「EL DIA DE SANT DIONIS」 という恋人達の日です。これはバレンシアのみの伝統で男性は恋人 に"MOCADORET(バレンシア語)"スカーフとフルーツをかたどっ た"MAZAPAN(バレンシア語)"という小菓子を贈ります。 全てのパン/ケーキ屋はこの伝統的な"MOCADORET"スカーフと "MAZAPAN"小菓子で数日前より写真のように飾られます。

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もちろんこの店を飾るスカーフは売る為の物で男性はパン /ケーキ屋で"MAZAPAN"小菓子と"MOCADORET"スカー フを一緒に買い求める事ができます。 写真のように購入した"MAZAPAN"小菓子をスカーフで 包んでくれます。日本の感覚ですとスカーフはデパート でお菓子はケーキ屋でというところですが、パン/ケー キ屋でスカーフも売るというのが面白いですよね。

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"MOCADORET"スカーフは約400ペセタ(約250円)~ 10000ペセタ(約6000円)。"MAZAPAN"小菓子は約 100ペセタ(約60円)/1個です。 "MAZAPAN"小菓子の味は決して超美味しい物ではなく 半生の甘い砂糖パン(?)のような感じ。 日本のように"義理"で贈る習慣はなく、また夫婦、親子間 でも贈るのは一般的ではないそうです。純粋に"バレンシア の恋人達の日"なのです。
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「DIA DE LA COMUNIDAD VALENCIA」

また10月9日はJAIME1世によってバレンシアが征服 された記念日でもあります。 毎年"SEN~ORA(バレンシア語)"という名の写真の 通りの青、赤、黄で構成された旗をかかげながら民衆 が街の中心地AYUNTAMIENTO(バレンシア市役所) から市内中を行進し再びAYUNTAMIENTO(バレンシ ア市役所)まで戻ってきます。 この行進には"FALLERAS"と"CORTE DE HONOR"、 日本で言えば将軍と侍、大名行列(?)のようにバレ ンシアの民俗衣装を身にまとった各地区の代表者も参 加し民衆と供にこの日を祝いながら行進します。 行進後はAYUNTAMIENTOの前で"SEN~ORA"旗をかかげ、 そして"MASCLETA(バレンシア語)"爆竹を派手に鳴ら しバレンシア歌を合唱し記念式は最高に盛り上がります。 "MASCLETA(バレンシア語)"爆竹はバレンシアの祝い 事では最もかかせない伝統の1つで、身近なところでは 結婚式、七五三のような子供の祝式、または応援サッカ ーチームが勝利をおさめた時など街中で勢い良く鳴り響 きます。元気で陽気なバレンシア人らしい伝統ですね。