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バレンシア教室のあるバレンシア、トレンテを中心にスペインらしい(?)
楽しい、時には真面目なごくごく身近な日常のニュースを隔月に一度お届けします。
遠く離れた皆様に少しでもバレンシアの温かい雰囲気を感じて頂けたら幸いです。


【2001年7月号】
梅雨知らずのバレンシアは朝晩は涼しいものの6月末となればもう真夏。 暑いシエスタ時間を過ぎるとバレンシアの人々は夕涼みがてら近所に散歩にでかけます。 今月号はそんな真夏の午後にかかせないバレンシアの伝統的飲み物を紹介します。
(柳川佳代)

バレンシア夏の伝統

「HORCHATA」(オルチャータ)

6月となればバレンシアはもう夏。暑いシエスタの時間を過ぎると人々は午後の散歩へと通りにくり出し 、立ち話したり、近くのカフェで「HORCHATA」(オルチャータ)を飲みながら夜になるまで 友人、家族らと楽しい夏の午後を過ごします。
この「HORCHATA」(オルチャータ)は楕円形の形をしたカヤツリの地下茎を原料とした飲み物で、 一見は牛乳のように白いのですが、牛乳とは全く異なった特有の味がします。初めて飲んだ日本人は大抵「甘い!」と驚きますが、これまた不思議とその甘さにも慣れ特有のこのが癖になってしまうのです。
horchata
horchata 「HORCHATA」(オルチャータ)の原料であるカヤツリの地下茎は バレンシア市内近くの街アルボラヤでほとんどが収穫され生産されいます。 バレンシア市内にもカフェ、Barまた「HORCHATA」(オルチャータ)を専門に飲ます店もありますが なんと言っても「HORCHATA」(オルチャータ)の老舗「Daniel」(ダニエル)で味わなくてはいけません。 「Daniel」(ダニエル)は地下鉄3番線のPalmaret駅の目の前に門を構えています。 バレンシア中心地から地下鉄で10分程度と近い事から夏の午後となればたくさんの バレンシア人が老舗の味を求めやってきます。そして決まって快適なテラス席に腰を下ろし「HORCHATA」(オルチャータ)と供に楽しい夏の午後を過ごします。大柄の男性や男性同志のグループがこの甘い「HORCHATA」(オルチャータ)を美味しそうにストローですっている姿は、なんとも面白いと言うか微笑ましい光景です。
「Daniel」(ダニエル)の創業はバレンシアでも最も古く、あの画家ダリも足を運んでいた歴史を持っています。まず、ここで何を注文するかが問題です。「HORCHATA」(オルチャータ)だけにとどまらず、たくさんの魅力的なメニューに溢れているからです。でもます初心者は最も伝統的な「HORCHATA LIQUIDA」(オルチャータ・リキッダ)のMEDIA(中サイズ)と「FARTON」(ファルトン)を注文しましょう。「FARTON」(ファルトン)とは、簡単に言えば上に砂糖の付いた細長いパンですが「HORCHATA」(オルチャータ)には欠かせない物で「HORCHATA」(オルチャータ)に浸しながら食べます。そのハーモーニときたら絶品!! また注文する時の注意として、「FARTON」(ファルトン)は一人2本が適当でしょうか?「HORCHATA」(オルチャータ)のサイズは「大」「中」「小」とありますが欲張って「大」を注文すると、あまりのばかでかさに腰を抜かす危険性があります。かと言って初めてだから…と気を小さく持って「小」にすると 「FARTON」(ファルトン)を浸した瞬間、コップにある「HORCHATA」(オルチャータ)を全部吸い上げてしまいます。ですのでお勧めは「HORCHATA」(オルチャータ)「中」サイズ、「FARTON」(ファルトン)2本。 horchata
horchata



「Daniel」(ダニエル)ではお持ち帰りもできます。日本に持ち帰る事は不可能ですが滞在中に ホテルの冷蔵庫に忍ばせて夏の乾きを潤すのもよいでしょう。また味はかなり落ちますが スーパーでも牛乳等と肩を並べパックになった「HORCHATA」(オルチャータ)も売っています。 どうしても日本でも「HORCHATA」(オルチャータ)を味わってみたい!場合は作ってしまいましょう。 但しカヤツリの地下茎が手に入ればですが。でも作り方は簡単です。 カヤツリの地下茎を一晩水に浸します。その後、水を捨てカヤツリを砕きます。 そこに、水、砂糖を加え冷蔵で冷やし出来上がり。お試しあれ! (水、砂糖の目安としてはカヤツリ1kgに対し水4L、砂糖500g)
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