スペインタイルアート工房 東京・大阪・宮城女川

おながわ教室便り

宮城県女川町の女川教室より 工房や街のことなど、女川情報を隔月でお届けします。バックナンバーはこちら

【2018年10月号】
日に日に秋が深まり、20度を下回る日々が続いています。ここ女川町では、秋の風物詩「おながわ秋刀魚収獲祭」が開かれるなど、「サンマ」が美味しい季節となりました。
「おながわ教室便り」の第3回目は、「おながわ秋刀魚収獲祭」の様子と、震災から約7年が経ち、ついに完成した女川町新庁舎をご紹介しますね。(女川教室 阿部由妃乃)バックナンバーはこちら

おながわ秋刀魚収獲祭

 今年で第21回目となる「おながわ秋刀魚収獲祭」(女川町魚市場買受人協同組合主催)が9月30日、私達の工房がある女川駅前商業エリアで開催されました。

 当日は夕方以降に台風が迫ってくる予報だったことから、規模を縮小するなどしましたが、悪天候の中でも約12,000人のお客様がご来場くださいました。

 毎年恒例の炭火焼きサンマ10,000尾、すり身汁4,000食などが振舞われた他、献血をすると生サンマが一箱もらえるなど太っ腹なサービスもあり、朝から町内・町外からのお客様で大賑わい。商店街一帯にサンマ焼きの白い煙がモクモクと… 匂いが染みつかないかと少し心配でしたが・・(笑)

 

 私達の工房では毎年このお祭りにあわせた記念タイルを販売しており、今年は「焼きサンマ」と「生サンマ」の2種類。

 遊びに来たお子さんが、粘土で作ったディスプレー用のサンマを炭火焼きの絵が描いてあるタイルに乗せて「サンマを焼いている」のを見て、こういうアイディアもいいな~。と来年の参考に♪

 今年は例年よりお客様の数は少なかったのですが、常連さんを初め毎年遠方から来て下さる方、初めてスペインタイルを知り興味を持ってくれた方など様々なお客様と接することができ、充実した一日となりました。

 最近の工房外観。来年は青空の下で秋刀魚収穫祭が開かれるといいな。

女川町新庁舎の完成

 2011年の東日本大震災による津波の被害で全壊し、仮設の庁舎で業務を続けてきた町役場ですが、ついに新庁舎が完成しました。

 女川駅やシーパルピア商店街、女川湾を見渡せる高台に位置し、地上3階、地下1階建て。 役場庁舎、保健センター、生涯学習センター、子育て支援センターの複合施設となり、10月から全てのサービスが稼働しています。

 仮設庁舎では手狭だった駐車場も広くなり、利用しやすい場になりそうです。

 また庁舎の敷地には、幅約28メートル、高さ約1メートルの「東日本大震災慰霊碑」が海を背に建ち、町内で亡くなり刻銘を希望した854人の方々の氏名や、津波被害の状況が刻まれています。ここに立つと、改めて被害の大きさに胸が痛みます。

 犠牲になった方々の想いと共に、新しい町づくりの拠点として誰もが利用しやすい施設になってほしいと思っています。

女川教室 (みなとまちセラミカ工房) HPはこちら