スペインタイルアート工房 東京・大阪・宮城女川

2019.4〜5月 スペイン・ポルトガル タイル巡り
第6回 ファーロ (ポルトガル)

ファーロ

ポルトガル南部、アルガルベ地方の中心都市で人口58000人の街です。市街地から4キロのところにファーロ空港があり、欧州各国からの直行便があるため、かなりの観光客が訪れます。
今回私は、スペインのセビリアからの直行国際バスを利用しました。セビリアからファーロまでは210キロ、2時間半の快適なバスの旅でした。

カテドラル(Se Catedral)

13世紀の教会を元に、18世紀に建てかえられた聖堂。内部に17世紀の色鮮やかなアズレージョがあります。

カテドラルの入口
カテドラルの内部。
壁の全面、下から天井までタイルで覆われています。
壁面のタイル
階段横のタイル
庭の壁のタイル
庭の壁のタイルのアップ
窓辺のタイル
これも窓辺のタイル。
ここまでご紹介したタイルは全部同じデザインで、黄色と青の連続模様でした。色の効果のためかスペインの教会より内部が明るく感じられました。タイルのデザインが同じだと統一感があります。
内部壁面の青一色のタイル。
内部壁面の青一色のタイル。
青一色のタイルを見ると、ポルトガルに来た実感があります。
床にあったタイル。ポルトガルでは、花瓶から溢れるような草花を描くタイルが多くみられます。花瓶の左右の取っ手の部分が顔の形になっており、口から花?のようなものが続いているのがユニークです。


塔の上からの眺め

カルモ教会 (Igreja do Carmo)

18世紀に建てられたバロック様式の教会。裏手には人骨の礼拝堂があります。

カルモ教会の正面。大きな広場に面しています。
内部の壁面にあったタイル

小花模様がかわいいです。
スペインの教会内部の壁面タイルとは感じがかなり違います。


裏手にある人骨の礼拝堂。下から天井まで、頭蓋骨や骨で覆われています。不気味な感じが全くなく、明るくからっとした印象で、観光客も多くみられました。

ペドロ教会 (Largo de S Pedro)


壁面の青一色のタイルが綺麗です。


壁面の青と黄色のタイル

街中のタイル


街のところどころに白い衝立?のようなものがあり、
タイルが貼ってありました。


旧市街は城壁で囲まれていて出入口の門がいくつかあります。
その一つ、ビラ門 (Arco da Vila) にあったタイル。
ドン・フランシスコ・ゴメス広場のタイル
上部中央にあるのは、ファーロの街の紋章です。
ファーロの鉄道駅にあったタイル
旧市街の壁にあったタイル。周りの模様がみんな似ていますね。
新市街の一般の家の壁面タイル。デコボコタイルに透明釉薬がかけてあるようです。
壁面にあった青一色のタイル。
新市街の一般の家の壁面タイル。青一色で目を引きます。整った石畳も綺麗です。
アップ写真
周りの模様が青一色。シンプルですね。

普通の看板かと思ったら、タイルでできています。
頭上の籠の中には魚が。ファーロは港街です。
旧市街の門の一つ「休息の門 (Arco da Repouso)」の外側にあるタイル。1294年、ファーロをムーア人から奪取したアフォンソ3世がここで休息をとり、ミサに耳を傾けたと伝えられています。

今までタイルを見た中で、ここまで細かい文章が描かれた大きなタイルは初めてみました。縦10枚×横27枚で、合計270枚組のタイル。びっくりしました。内容はコロンブスがファーロを通過した記念のパネルのようです。

街の様子


旧市街は城壁に囲まれています。
旧市街に入る、1番大きなビラ門 (Arco da Vila)
ビラ門からの、旧市街の風景
違う出入口の門

雰囲気のある旧市街ですが、人があまり歩いていません
こちらは新市街です
家の入口で気持ちよさそうに寝ていたわんちゃん。
入口と奥の階段壁面に青のタイルが見えます。
港です
港に街の名前のモニュメントがあり、みんな記念撮影していました。

港に面している公園にはたくさんの出店が出ていました。
ファーロの街は海に面しているわけではなく、海と切り離されたラグーン地帯にあります。そのラグーン沿いに電車が走っています。

港街だけあって、魚介類が有名です。Arroz de marisco (アローシュ・デ・マリスコ)、魚介類のスープリゾットです。通常2人前から注文でき、壺や深鉢のような容器に入ってきて、お玉のようなものでお皿に自分で取り分けます。
ここのお店も2人前からとメニューにあったのですが、ダメ元で聞いてみたら1人前から注文できました。但し、最初からお皿に盛られた状態でしたが。とても美味しかったです。



ポルトガル南部のお菓子。名前はDom Rodrigo(ドン・ロドリゴ)。黄色の細い千切りが上にかかっていますが、これは、Fios de Ovos (フィオス・デ・オヴォシュ) ポルトガル語で「卵の糸」という郷土菓子で色々なお菓子に使用されています。
福岡の銘菓に「鶏卵素麺」というお菓子がありますが、昔ポルトガルから長崎に伝来したお菓子が鶏卵素麺の始まりと言われています。そういえばよく似ていますね。甘かったですが、美味しかったです。


第7回 リスボン (ポルトガル) へ