画板の修理

10022201 複数のタイルを並べて描くときは、全体を見渡しながら描けるよう画板を使うことが多いです。東京・大阪教室では私が何年も前に作った画板を使っているのですが、今回大阪教室で使っている画板が長年の使用で歪んできたとのことで、再生修理をしました。右の写真は出来上がったもの。縦に”手置き棒”を渡してタイルに触らず描けるようになっています。

スペインやポルトガルのタイル工房でも、もちろん同じようなものを使っています。が、こちらは壁画制作など大物が多いですから、画板も写真のように、板というよりほとんど「壁」。ちょっとうらやましい環境ですよね。さすがに教室にこんな巨大なものを置くスペースは無いです…

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10022203さて教室のミニ画板に話を戻しますね。この画板は45×60cmの組タイルが並べられるサイズ。奥から手前に向かって斜めに下がっています。斜めにするために写真のような足が付いているのですが、これは収納のため取り外した状態。また取り外せるので、縦にして使うこともできます。

今回の修理では足は壊れていないので以前のものを使い、板部分だけ新しく作り直しました。材料は9ミリ厚のシナベニヤ。以前のものは5.5ミリ厚のMDF合板でした。厚くするほど歪みませんが、重くなってしまうのが難点です。
ちなみにニスなどのコーティングはしません。木材の表面がつるつるしているとタイルが滑り落ちるからです。

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まず板の上辺と下辺に棒を貼りクギで固定します。この棒は描く時に上下に渡す”手置き棒”を支える大事な土台になります。ポイントは下辺の棒に沿わせてタイルの厚さ程度の棒をもう一本取り付けること。このスペースが無いとタイルの下の方が描きにくいし、タイルに乗った釉薬も棒の側面に当たって剥がれてしまいます。写真は横から見たところ。

今回は板の裏にも何カ所か棒を貼り、歪み止めにしました。

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今度は足と板を組みます。足には板と連結させるためのダボ(写真の板から頭を出している小さい棒)を板の厚み分だけ出るように入れます。以前の板より厚くしたので、ダボも長くしないといけないため、取り外して底上げしました。

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板にも足のダボ穴に合わせて穴を開けます。ドリルの向こうに埋めた穴の跡がありますが、調整が上手くいかず、一度開けたものを埋め直したものです・・・ 設計図も無く現場合わせで作っている適当さ加減が出ていますね…
作った当時は電動工具をあまり持っていなかってので、この足は手鋸で切ったんですよね。斜めに板に沿わすよう切るのに、かなり苦労した記憶が甦りました。やっぱり今回も一筋縄ではいかない品物でした。

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というわけで一度失敗したのですが、これで完成です。大阪の生徒さん、お待たせしました。今週お送りしますね!<RK>

スペインタイルアート工房HP

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