フランスの結婚式(前編)

突然ですが、私の妹がフランス人と結婚しました。今回は8月末に行なわれたフランスでの結婚式と披露宴について、2回に分けてご紹介したいと思います。
とにかくビックリ仰天の連続、カルチャーショック満載の1日でした….。
まずは前編、結婚式について。
午前中に居住区(パリ)の区役所で挙式をしました。近所なので、新郎新婦以外はみんな歩いてぞろぞろと区役所まで向かいます。新郎新婦は、新郎の父が運転する車で登場です。そしてふたりはタキシードにウエディングドレスです。9
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これだけでもう「え??」と思いますよね。区役所にウエディングドレス??
日本の区役所しか想像できない私は、カウンタ−越しに黒い腕袋をした役所の人が婚姻届を事務的に受け取る姿しか頭に浮かばないのです。でもフランスは全く違いました。
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到着した区役所は、誰かの伯爵邸か宮殿か、というほどゴージャス。この日は土曜日ということもあり、何組かの新婚カップルやその友人達で、区役所前の広場はたくさんの人で賑わっていました。
妹達の順番が来て中に入ると、そこはまるで宮廷の大広間。チャペルのような形に椅子が配列されていて、神父のような人(に見えたけど実は役所の人)が祭壇(みたいなもの)の前に立っています。
そこで夫婦の誓い、指輪交換、証人のサインが行なわれます。12
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証人は新郎新婦、それぞれふたりずつ立てなければなりません。我が家は3姉妹なので私ともうひとりの妹が、新郎側は弟と幼馴染みがそれぞれ証人となって書類に署名をします。式はこれでおしまい。約20分くらいでしょうか。教会ではないので賛美歌を唄ったり、聖書の一節を唱えたりはしません。教会式を希望する人は、6ヶ月間その教会に通ってお勉強しないといけないそうです。日本と同じですね。
式が終わると、また新郎新婦の家までぞろぞろ歩いて帰ります。
ここに集まるのは新郎新婦の家族と証人だけ。狭〜いリビングに、なんとか全員ぎゅうぎゅうになって座り、シャンパンで乾杯です。予めケータリングで頼んでいたサンドウィッチをほお張りながら、両家一緒にブランチが始まりました。11
車の運転があるお父さんもフツーに飲んでいたので、うちの父が「これから披露宴会場までの運転もあるのに、飲んで大丈夫なのか?」と質問したところ、答えはこうでした。「フランスではグラス2杯までは飲んで大丈夫なんですよ。」えーー!!ホンマかいな。しかもグラス2杯ってまたずいぶん曖昧な表現じゃないですか。グラスって言っても大小いろいろでしょ。ま、フランス人にとってはシャンパンは水のようなものなんでしょうから、この程度で酔っぱらうこともないでしょうけどね….。でもこのシャンパン、すごく美味しかったんです。新郎のお母さんの友人が作ってるシャンパンで、結婚式に合わせて特別にラベリングしてくれたそうです。良くみると、新郎新婦が日本で和装をして撮った写真がラベルになっていました。このシャンパン、発泡が強くて辛口で、喉越しがいいのでみんな昼間っからグビグビ飲んでました。お父さんも確実に2杯以上飲んでたような….。運転気をつけてね….。
それにしても披露宴前から両家が一緒にシャンパン片手にブランチだなんて、日本の結婚式では考えられませんよね。そもそも両家の控え室はきっちり分かれてますもんね。(後編に続く)<KY>
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