イギリスの民芸陶器のひとつ、スリップウエアをご紹介します。
スリップとは化粧土=「エンゴーベ」のことです。
つまりエンゴーベで絵を描いて、釉薬をかけて焼いた陶器のことです。
2007年の東京教室の展覧会の時、この技法で絵皿を何枚か作りました。
その時に何人かの生徒さんから「コレ、どうやって作っているの?」と聞かれたことを思い出し、今頃になってご紹介しようと思い立ったわけです。(遅っ。)
作り方はとっても簡単です。
1.皿にデザインをカーボン転写する。
(エンゴーベが白いので、皿やタイルは茶色を選ぶ)
2.スポイトを使って、下描きしたカーボン線の上を一気に流していく。
(シャーペンの境界線書きは無し。)
3.あまりにも線がびろびろなところはシャーペンでまっすぐ描き、手直しする。
4.一度焼く。
5.色透明釉薬を上からジャバっと掛ける。
6.二度目の焼成後、完成。
今回、猫の体や足はスポイトの線を生かしてびろびろのまま、顔としっぽはシャーペンで手直しし、形をハッキリさせました。
目鼻とヒゲは細かいので後から先細筆で描きました。
シャーペンの下描き無しでの絵付けなので、できれば一筆描きできるくらいのシンプルなデザインの方が作りやすいです。エンゴーベの濃さなど、上手に作るためにはちょっとしたコツがありますので、作ってみたい方は声掛けてくださいね!<KY>