デルフトのアンティークマーケット

今回はデルフトの街についてご紹介します。

デルフトはご存知の方も多いと思いますが、画家のフェルメールが一生涯を過ごした街。

とてもこじんまりとしたかわいい街ですが、デルフト焼きやフェルメール、さらにオランダの歴史に興味のある方にとっては2日あっても足りないくらい、見どころが詰まった街なのです。

まず今回は、土曜日のアンティークマーケットに合わせて街歩きした様子をご紹介します。

デルフトの街もアムステルダムと同じく、いくつもの運河が街の中を流れています。アムステルダムよりもデルフトの方が建物が低いので、圧迫感もなく、とても静かで落ち着いた雰囲気です。

街の中心には二つの教会が建っています。旧教会と新教会という名前で、こちらが新教会で15世紀に完成。新といっても15世紀ですよ、感覚がマヒします。。。

旧教会はなんと13世紀に建立。

写真ではわかりにくいかもしれませんが、左にやや傾いているのがわかりますか?実際にはもっと傾いています。地盤沈下の影響で、建設当初から傾き始めていたのですが、そのまま補強しながら続行したそうです。その感覚も理解できませんが、地震のないオランダならではの発想なのか。。。

確かに現在でも倒壊していないので、判断は正解だったと言っても良いのかもしれませんが、どこからも眺められるランドマークのような存在が傾いているなんて、私がここの住民だったら、なんか落ち着かない。。。

さて、4月~10月上旬の木曜と土曜にはアンティークマーケットが立ちます。(木曜の方が規模が小さいようです)

土曜日はアンティークだけではなく、食料品のマーケットも立つので、朝からたくさんの人で賑わいます。

デルフトの骨董市というだけあって、デルフト焼きの食器やタイルもたくさん出品されていました。

本物のハンドメイドアンティークタイルからプリントタイル、現代のタイルなどもごちゃ混ぜに置いてあるので、真贋の見極めが試されます、笑。

リネンの店も素敵です。民族衣装を着た人々の刺繍がかわいい!これもオランダならではのデザイン。

運河沿いにずらーっと並ぶ店の様子を対岸から写した様子。

店と店の隙間にはこんな感じで所々にカフェが設けられ、買い物の合間のちょうど良い休憩スポットに。

買うつもりはまったく無く、完全に目の保養と思ってブラブラしていましたが、この店の寄せ木細工の箱に釘付けに!(デルフトブルーハウスの右横です)

箱の周りは寄せ木ですが、蓋部分にだけ螺鈿(らでん:貝殻をデザインにはめ込んで装飾したもの)になっています。ステキ!!手にとって蓋を開けてみましたが、ちゃんと中にビロードのような布が貼られていて、しっかりした作りです。価格は確か30ユーロ。

ものすごく迷いました。欲しいな~、何入れるか決めてないけど。飾っておくだけでもいいよねぇ。しばらく迷いましたが、次回来た時にもこの箱が残っていて、その時にどう感じるか、で決めることにしました。

買うつもりがなくても本当に何に出会うかわからないのが骨董市の醍醐味ですよね。

デルフトブルーハウス専門の店もあり、この店ではデルフトに実際にある建物がモデルになっている家すべてに印が付けられていました。こういうのも惹かれるポイントですよね。自分で作ればいいか、と思っていてもデルフトのお家が欲しくなってくるのが不思議なところ。お店の方がものすごく丁寧に説明してくれるのもまた嬉しい。

ちょっと考えます、と言って失礼してきました、笑。

途中、オランダ銘菓のストロープワッフルのお店に遭遇。ワッフルとワッフルの間にシロップが挟んであるものです。オランダ土産の定番で、食べたことがある方も多いのでは?

食料品のマーケットは骨董品とは別の運河沿いに店が広がっています。

こちらもものすごい人で賑わっていました。

人々が食べているのはキベリング(kibbeling)。オランダでは小腹が空いた時の定番おやつです。

ひとくち大のタラのフライです。タルタルソースなどをつけていただきます。一緒に注文したのはイカリング。どちらもスペインでもお馴染みのおつまみですよね。タラはその場で揚げてくれたので、ふわふわですごく美味しかった!!

今まで色々な国、色々な地域の骨董市を見てきましたが、その中でもデルフトが一番見応えがありました。買う買わないは別として、陶器やタイル好きの人には特にオススメです。

街の中には運河と住宅の高低差があまりない場所もあります。柵もないのに、運河ギリギリに車が駐車されています。それぞれ、目の前の家の住人の駐車スペースなのですが、こんなところに縦列駐車する勇気は私にはありません。。。

運河に落ちちゃう車とかないのかな?と調べてみたら、やっぱり年に数台は落ちるらしいです、笑

それにしても運河と新緑、煉瓦造りの家と真っ青な空。

どこを切り取っても絵になるこの美しい街並みを見ながら、フェルメールは「デルフト眺望」や「小路」を描いたのでしょうね。

長くなったので今回はこの辺でおしまいにします。

次回はオランダの歴史の中で重要なポイントとなったデルフトのある場所についてお届けしたいと思います。

デルフトは奥が深いですよ~<KY>

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