3回連載の予定でしたが、細かめに説明しようと写真を撮りすぎたので
2回に分けます… 次回が最終回です。
最後の1枚は水鳥。ただの水鳥です。
ちょっとヘタウマ感のある絵ですが、それが気に入って買ったのかな。
振り返ってみると、細かく上手な絵は作者のサイン?が入っていました。
(アクエンアテン、ホルス、アヌビス)
イケメンの牛と今回の水鳥はサイン無し。見習いさんの作品かも?

最初にパピルスをコピーします。
バランスを見るため、コピーの方に分割線を引きます。
パピルス自体にはハサミを入れないように考えて。
こうして見るとパピルス自体のムラが目立ちますが、
「いかにも植物」という感じが当時の私には良かったのだと思います。

デザイン案1。水鳥なので水関係にするつもりで、蓮の形に。
上半分は古代エジプトで良く見る水の表現。下半分もよく見る蓮の表現。
パピルスが入る四角枠の二重線は、粘土が縮むことを想定した線です。

デザイン画を元に粘土を切るための型をクリアファイルを切って作ります。
紐を通す穴も位置を決めておき、パピルスとのバランスも見ます。

しかしどうも気乗りがしません。
この形は大きすぎて、他の4つとのバランスが取れないし
なんだか間伸びしている気も。
3ヶ月ほど放置していたら別のデザインを思いつきました。
サイズを小さくし、睡蓮と魚をレリーフ的に貼り付けることにしました。

ネットや本を見て、魚がたくさんいるエジプト壁画?を見つけたので魚だけスケッチ。
実際にナイル川に生息している魚たちか不明ですが、調べずに今回は作ります。

蓮を清書。左右のフレームパーツは上のデザインからちょっと修正。

蓮は同じものを数個使うので、石膏型を作りました。
清書した絵を石膏に写して、適当に彫りました。
石膏型、ボソボソですね。
失敗したり廃棄する型の裏側を再利用して掘りました。

魚のスケッチはクリアファイルに写し取り、粘土用の型を作ります。
しかしここで季節は冬に。。。
極寒の作業部屋で粘土を触りたくなくて、冬眠に入りました。
(タイル作業はしていましたよ)

冬眠から4ヶ月が経ち春が到来。粘土作業を始めます。
ふと思いついて、ベースは青い練り込み粘土にすることに。
練り込み粘土、古いものはもう15年以上寝かしているので在庫処理の良い機会です。
たくさんある中から青系の粘土を選んで、とりあえず全部混ぜます。
同じものを二度と作るつもりがないため、全て行き当たりばったり・適当です。

ざっくり混ざったら簡単に伸ばして、今回の作品に必要な量が取れるか確認。
ちょうど足りそう。

色をもう少し濃くしたく、青い練り込み顔料をさらに加えました。
すぐに使うとボソボソするので、このまま1日寝かします。
パンの発酵待ちみたいですね。

粘土をカット。

魚と蓮も作ります。こちらは白土。
蓮は上に出てきた石膏型で。ただ思ったより薄すぎました。
魚は切り出した後、スケッチを見ながら適当に模様を彫りました。

翌日、続きの作業をしようと重石をどけたら、タイルが割れていました…
寝かしが1日では足りなかったようです…
1枚作り直します。

適度に乾いたら表面に水色のエンゴーべを塗ります。

そして波の形を削っていきますが、間違えた!
上のタイル、ギザギザの方向が他の2枚と違うのが分かりますか? ショック…

作り直さずこのまま行きます。上下逆にすれば柄は合うんです。
穴の位置が不自然だけど。
ちなみに青土の色は乾いて薄くなりました。

焼くと少し色が変わります。
波を彫る時は当たりをつけるラインを下書きしましたが
ヘタウマ系の鳥に合わせて、キッチリしないように削りました。

魚と蓮も焼けました。
魚もラフな感じで。

次回は絵付けと加工です。<RK>