三代 徳田八十吉展

横浜そごう美術館で開催中の三代徳田八十吉展に行ってきました。
彼の作品は何度もテレビでは見たことがあるのですが、本物は見たことがなかったのです。

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今回は追悼展であるからか、その生涯を振り返る展覧会になっていて、初代・二代八十吉の作品や、古久谷なども展示されています。そして三代八十吉の作品は予想を超える点数が展示されていて、実に見応えのある展覧会でした。

三代徳田八十吉は久谷のガラス釉で様々なグラデーションを表現した作品が有名です。何十種類もの釉薬を一つの作品に何度も何度も塗り重ねていき、一度焼いてはまた塗り重ねて再焼成し、そのグラデーションをより滑らかで深いものにしていきます。
亡くなるまで何百万回筆を運んだのでしょうね。
作品の持つ迫力は、単にその器物の巨大さから来るものではなく、この色の厚みと作者の思いに寄るところが大きいのだと思いました。

作品はケースに入っているものもありますが、生で見られるものも多数展示されています。ケースに入っているとライトや自分が映ってよく見えなくて残念ですよね。

写真や映像ではよくわからない釉の表情も、肉眼でみるとよくわかります。釉薬の下に溶け込むような緻密な地文様も素晴らしいし、他の色に比べて貫入がたくさん入る黄色の釉も、その貫入がまたガラス釉の美しさを増幅させているように見えます。そして青のすばらしさ。近くで見ると、ほぼ黒に近い、宇宙の闇のような濃紺には吸い込まれそうで目眩が起きました。怖くて一歩下がってしまうくらい・・・

会期は2月13日まで。「色」の好きな方は是非どうぞ。<RK>
そごう美術館 公式サイトはこちら

その後巡回するそうです。

3/12-5/29 兵庫陶芸美術館
6/4-7/10 高松市美術館
7/16-9/19 MOA美術館
9/23-11/27 茨城県陶芸美術館
12/3-2012/1/29 小松市立博物館、小松市立本陣記念美術館、小松市立錦窯展示館

スペインタイルアート工房HP

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