生徒さんが制作したタイル絵付け作品の一部や、専門コースのフレームの多くは、私が自宅で作っています。今回は制作風景?をご紹介しますね。
フレーム工房は自宅の車庫。車を追いだして工具や木材を並べます。出入口以外は壁なので、騒音や切削屑がちょっとは抑さえられているといいんですが…
まず「裏板」をカットします。主にMDF合板を使っています。写真は今回作る分の裏板。タイル絵のサイズに合わせて様々な形があります。
次に枠の木材を用意します。普通にホームセンターで売っている1820mmの棒を買ってきて、フレームに合わせた長さに切ります。
木材に裏板を受ける溝を彫り、飾り切りをしていきます。写真は飾り切りをしているところ。トリマーという電動工具を使います。教室用のフレームを作り始めて11年以上経ちますが、これは3代目のトリマー。1代目・2代目とも3〜4年でお亡くなりになりました… 下の台にはすべり止めマットを貼り付けています。
トリマーをかけて出来たササクレにヤスリをかけます。1本の木材に2〜4回トリマーをかけますが、1回ごとにヤスリがけします。これがよく指に刺さるんですよね…
ヤスリ掛けまで終わったら寸法通りに斜めにカットします。丸ノコをテーブルにセットしてカットしていきます。
全てのカットが終わるころには日没がやってきます… この日の作業はここで終了。車庫を掃除すると木くずが20Lゴミ袋にいっぱいに。身体は上から下まで木屑まみれになるので、速攻でお風呂です。握力的なダメージが大きいため翌日に教室に行かなくて良い日に作業しています。筆が震えちゃうので…
木材はこんな状態になって組み立てを待ちます。
翌作業日は組み立てです。やっとフレームらしくなりましたね。写真の道具をサポートに使って、角が90度に締めつけられるようにします。反らないように平らなガラステーブルの上での作業です。1時間くらいこの状態でほっておきます。
机の上には3個くらいしかフレームを置くスペースが無いので、この作業を4〜5回繰り返します。1日では終わらないことも…
次の作業日にはヤスリをかけて砥の粉を塗ります。砥の粉が乾いたらヤスリをかけ、着色に入ります。裏→表→裏→表、と乾かしながら塗ります。ニスも同様に塗ります。塗ってる途中でヤスリ掛けもします。着色作業に3〜4日でしょうか。やっと完成!
これはタイルを入れた状態です。ベトナムの専門コースで作るスグラフィートタイル(掻き落とし技法)用のフレームでした。<RK>