正倉院展に行ってきました

この秋、初めて奈良国立博物館の正倉院展へ行きました。なかなか都合がつかず毎年行き損ねていたのですが、今年は”螺鈿紫檀琵琶”の象嵌が見たい!という強い気持ちで、なんとか行くことができました。

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混むことは覚悟していましたが、人の頭越しになら普通に展示物が見られるし、人波の切れたところを狙えばガラスに貼り付いて見ることもできたので、東京の人気の企画展にプラスアルファしたくらいの混みようでしょうか。思っていたよりは楽に見物できました。

結局は琵琶よりガラスの物差しやカラフルなガラス玉に心奪われて帰ってきたのですが、それにしても考えていた以上に展示物のクオリティが高いことに驚きました。保存状態はもちろん、おのおの造りや細工が素晴らしいです。人類の手わざって、何千年も前から進化してないのかもしれないですね… 逆に退化している部分もあるんでしょうね。

さて今回はついでに大阪中之島の国立国際美術館でエル・グレコ展、大阪歴史博物館でウクライナの至宝展、京都伊勢丹の美術館で 山口晃展。

エル・グレコ展は2013年に東京都美術館に巡回するのですが、大阪のほうが空いているかな?と思って。展覧会をやると知った当初は「エル・グレコ? 特別好きでもないし、スペインでいっぱい見たし…」と行くつもりはなかったのですが、チラシの作りが面白かったので行く気になっていました。

写真はこちら。左が大阪のチラシ、右が東京のチラシと並べています。こういうものが違うなんて知りませんでした。縦に開くと展覧会のメイン「無原罪の御宿り」になります。面白いですよね!

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「無原罪の御宿り」はスペイン・トレドの美術館にあり、現地で見たことはありますが、まさかこんなに大きいものを国外に出すことがあるとは思っていませんでした。
グレコの絵は暗くもやもやしていて、人間は12頭身くらいあるし、演出がドラマチックすぎるし、いまいち好みではないのですが、目を引きつけるような構図だけは好きです。

大阪歴史博物館の「ウクライナの至宝展」はウクライナの歴史に沿い紀元前から近世のキリスト美術まで、様々な宝物が展示されていました。材質は金属のものが多く、特にスキタイの動物をモチーフにした金の装飾物は見事でした。どれも紀元前に作られたものなんですよね…

美術館えきKYOTOの「山口晃展」。山口氏は日本橋三越のポスターやCMでご存知の方が多いと思います。超絶細かくてうねりまくった絵を描かれる画家です。美術館のお客さんが、みな絵を楽しんで見ている感じがして、なんか子供に還ってオモチャ屋さんにいる気分がしました。

しかし、さすがに展覧会巡りは体が疲れますね… 帰りは頭痛薬のお世話になりました…

エル・グレコ展のみ、まだ開催中です。
大阪の国立国際美術館では12/24まで、その後は東京都美術館に巡回し来年1/19〜4/7まで。<RK>

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