皆さんがいつもタイル絵付けする時は、見本のタイルを見ながら描くことがほとんどかと思います。では見本のないオリジナルの絵をマヨルカ技法(水彩技法)で描くにはどのようにしたら良いのでしょうか?
タイルを何枚も並べて描く大きなタイル画の場合、元になる絵画や写真を見ながらそのままタイルに直に絵付けをするのはかなり難しいです。
そこで今回は、ポルトガルに行った時に撮ったタイル画の写真を元に30x45cm(15×15cmタイル6枚分)のサイズのデザインをおこしてみます。
まずは
1.
写真を30×45cmに拡大し、左右のバランスなどを整えながら画用紙に転写します。
2.
色番号を決めて色ごとにメモします。水彩技法は、何段階かに分けて色を塗り重ねていくため、その順番と何段階目まで重ね塗りするかも細かく決めていきます。
3.
色番号メモを見ながら画用紙に水彩絵具で塗っていきます。
水彩絵具はタイル絵付けに使用する顔料と色が似ているので、タイル画にした時をイメージしやすいです。なので大きなタイル画を描く時は、試しも兼ねて必ず画用紙に描いてみます。
4.
オリジナルの写真は全体の色味が暗いので、花の色をピンクなど明るめの色に変えて絵付けしてみます。変えた色が実際にしっくり来ない場合、色番号メモを訂正し、タイルに絵付けする時に修正した色で新たに絵付けすればOKです。
5.
縁取り線も先細筆使いの練習になるので描いておきます。(一部だけ縁取る、縁取りしない、も可)
花の種類によって縁取り線の入れ方を変えてみたり、葉っぱも単調にならないように葉脈の描き方を変えてみたり、などもこの画用紙で試しておきます。
6.
描き上がったら全体のバランスを見て、修正箇所があれば修正し、本番タイルに絵付けを始めます。
7.
タイルに描きあげたもの。
画用紙の色番号メモと絵付けをお手本にし、その通りに絵付けすればOKです。
8.
焼きあがりのタイル画
9.
収納ボックスに貼り付けました。
オリジナル写真より華やかな色合いに仕上がりました。
講師資格講習の卒業制作で悩んでいる方、参考になりましたか?
今回はオリジナルの写真もタイル画だったので、色のイメージが湧きやすく、比較的簡単にタイル画におこせる方法でした。
次回はもう少し難しい、絵葉書や旅先で撮った風景の写真をタイル画におこす方法をご紹介します。<KY>