2019展覧会作品「タイル工房」1

今回から2019年の東京教室作品展に出品した、ミニチュア作品「タイル工房」の制作過程をご紹介していきます。

絵タイルを制作する2階建ての工房で、1階は粘土からタイルを制作するスペースと焼成スペース。2階はタイル絵付をするスペースです。
階段に沿った壁に販売サンプルのタイルを飾りました。

形は六角形にして、六面の壁のうち2面は蝶番で開閉式に。
階段がある場所なので設計が大変でした。

ここから作業工程です。

まずはざっくりしたイメージを作ります。
これを見ると外壁も一部タイル貼りにするつもりだったようです。

大体決まったらきっちり設計します。これが終わらないと制作に入れないのですが、試行錯誤でとても時間がかかります…

設計図ができたら部材をカットして組み立てていきます。

まずは六角形にカットした板に柱を建てます。板のサイズは30×26cm。
柱は厚さ12mmの棒の一辺を60度でカットして突き合わせています。

板には柱や壁の位置を書き込んであります。
柱無しで壁(板)だけ建てる方が簡単ですが
今回は軽くするためと、電気配線を通す空間を作るため、柱式にしました。

次に外壁を貼ります。窓やドア部分は先にくり抜いておきます。
上に書いたように2面は開閉式のため接着していませんが、形を合わせるため仮留めしています。

こちらは断面図。外周の黄緑が土台の板。内側のピンクが床。焦茶は窓や空間部分で、部分的に電気配線を通します。

左の柱に溝を掘ってありますが、ここも電気配線が通ります。
開口部は板で囲っていきますが、タイルを貼る時にしっかり押しても良いように、柱との隙間を板で埋めてペコペコしないようにします。
アーチにする部分はボール紙を使用。こちらもペコペコ凹まないように上に木を貼って押さえています。

こちらは開閉する二面側のため、窓の角をL字金具で補強しています。

ニッチと言うには大きすぎる棚。配線は通らないのでピッチリ埋めてしまいます。

上部のカーブは窓と同じくボール紙。端が浮かないように木端で押さえます。

配線を通しているところ。
電球の位置やコードの長さも考えて設計します。

ひととおり形ができました!
右側の開閉する2面が少し低くなっていますが、床にタイルを貼ったら天面が合う予定です。

1階部分の内壁も一部貼り、外壁・柱・内壁と合わせて壁の厚みは17mmになりました。

開閉式の二面はこんな感じ。こちらは1、2階を通した内壁を貼ります。

蝶番は柱を削って付けます。

次回は床を作っていきます。<RK>

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