2019展覧会作品「タイル工房」4

前回に続き今回は窓を作ります。

ドアを挟んでシンメトリーに開閉する窓を1階、2階に設置。
FIX窓を2階に1つ作りました。

まずはデザインと設計から。
イメージしたものに合うようバランスを見ながら実物大で描きます。こちらは2階の窓。

いきなり完成写真ですみません。製作中の写真がありませんでした…!
上部のアーチ窓はFIXで、鉄の飾りに見えるものは厚紙をカッターで切って黒く着色したものです。
蝶番は今回は外から見える仕様にしました。

外開き窓で開口部は5cm角です。
窓の内側には物を置けるスペースが。ここがあるために外開きにしました。

1階の窓は製作写真がありました!
こちらも上部がFIXで、下部が開きます。
写真は仮組みしたところ。
開閉部の隙間が大きいように見えますが、ギリギリに作るとこれから塗る塗料の厚みで開かなくなります。

組み立ててから塗ると窓ガラス(アクリル板)が汚れるので、塗ってから組み立てます。
左側の四角く組んである窓の上部にピンがくっついているのが見えるでしょうか。
こちらは針金を差し込んであり、開閉の支点になります。

こちらの写真も右下に針金が見えますね。
外枠には針金の受け穴を開けておきます。
窓ガラス(アクリル板)は掘った溝に差し込みます。アクリル板の厚みは1mm。

完成したところ。窓周りにはタイルを貼りました。
窓を内開きにしたのは、当初の計画では外側に鉄格子をつけるつもりだったから。
窓の外側のスペースも格子と窓の間に植木など置くつもりで作りましたが、時間切れで諦めました。

さて次は2階のFIX窓。
円形の窓で、周りを建材のレンガが囲みます。

クリーム色のレンガにしたかったので、スペインの白土に黄色い練り込み顔料を混ぜて作りました。
ヤスリなどに押しつけて表面を粗くしています。

上の写真は作ったばかりのもので、この後乾かすと白っぽくなり、焼き上がると下の写真のように薄黄色になります。

壁は丸く抜いて周囲を補強してあります。
写真で手前になっている方が外側。
先ほどの窓と同じで、レンガを塗料で汚さないよう壁は先に塗っておきます。

バランスを見ながらレンガを接着。
大きくて壁からはみ出しすぎるものはヤスリをかけて小さく。
窓ガラス(アクリル板)は小さい円の側に、先に接着してあります。

接着し終えたら隙間を工芸用粘土で塞ぎます。
私は石粉粘土を使うことが多いです。
乾くとヒビが入ったりカサが減ったりするので、補修しながら完成まで数日かかります。

完成!
スペインの建物でたまに見かけるこのタイプの窓、やっと作れて満足です。
今見てみると鳩でも置けばよかったかな。

窓の内側 (室内側) はタイルを貼りました。
この壁面は「タイルサンプルを展示している壁」の設定で、この窓のタイルもサンプルのイメージで作っています。
窓ガラス部分の大きさは直径4cm。
デザインは12星座ですが、このサイズのタイルに描くにはデザインが細かすぎたかも。
肉眼では分かりにくかったなと反省です。

次回は階段です。
そういえばドアも窓と似たような感じで作っていますが、製作中の写真が1枚もありませんでした…<RK>

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