ここ数年ポピュラーな言葉になってきた「アズレージョ」。ポルトガルの絵画のような青いタイル画を表す言葉として使われることが多いですが、アズレージョ自体は「装飾タイル」を指していて、様々なカラフルなタイルも含んでいます。
スペインでもポルトガルと同じく「Azulejo」と書き、アスレホと読みます。
スペインの絵タイルの技法は16〜17世紀にポルトガルへ伝わったそうですが、ポルトガルの「青いタイル」はオランダのデルフトやイギリスの影響を受けています。元を辿れば、中国や日本の染付(青い絵付けの磁器)がルーツ。日本人が親しみを感じるのも当たり前なのかもしれませんね。
ポルトガルの街で出会ったアズレージョ、何点かご紹介します。
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エストレモスのバスターミナルは駅前広場を利用したもので、列車の路線は廃止されているようでした。
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コインブラ大学はたくさんのアズレージョで有名ですが、写真のように普通に告知ビラなど貼ってあり、学生生活がかいま見えて楽しいです。お土産屋さんでは写真のようにパネルに絵タイルを貼り付け、壁や柱に立てかけてディスプレイ。ぶつからないように気をつけて歩かないと…
最後の写真は、アンティークショップで購入したアズレージョ。下半分が欠けている昔のタイルです。欠けたタイルは釉薬の様子が見やすいので面白いですよ。完品より安く買えますしね!
このタイル、かなり厚さがあることがわかりますか? 15ミリあるんですよ。タイルの面積にもよるので一概に言えませんが、一般的には昔のタイルほど生地が厚く、数センチの厚さのものもあります。
タイルの厚さは時代が新しくなるにつれ、陶器制作の技術が発達して薄くなりました。
ポルトガルにはたくさんの素敵なタイルや陶器があります。いずれまたご紹介いたしますね。<R.K>