小さいものはお好きですか?
私が作るミニチュアのサイズはドールハウスでメインの基準となっている「実物の12分の1」ですが、「可愛い小ささ」とはまた違うものだと思っています。
12分の1だと小さすぎて、「可愛い」よりも「小さい」とか「凄い」という感想が先に出てきますよね…
だからか目を凝らさなくてもパッと見て可愛いと思える小さなものにとても惹かれます。
戸栗美術館で開催中の「小さな伊万里焼展」は、そんな可愛いものがいっぱいでした。どれもれっきとした実用品、茶道具や水滴や小皿など100点近く展示されています。
まず「小さくて可愛い!」と感じて、よく見ると細かい筆致の線で埋め尽くされているものもあって「凄い」と思う…
向付に使うような皿は3〜5枚のセットで展示されているものも多く、そういったものは一枚が裏返しに展示されて高台や裏側の絵が見えるようになっていたりするので、私達のように作る側の人間にとっても見て楽しいし参考になります。
そして揃いのセットなのにそれぞれ筆致が違うものが多く有り、描く人の個性が垣間見えて、にやけてしまいます。
教室で生徒さんが作品を描く時も同じ見本を見て作ったのに出来上がりが違ってきますが、手描きならではの個性の違いって大好きなのです。
それにしても手に収まるサイズってどうしてこう可愛いのでしょうか。
12分の1サイズのミニチュアもまとめて見ると可愛いからまあいいかな? 食器を並べたカップボードとか、飾り付けられたテーブルとか、手のひらサイズにまとめれば「可愛い」が第一声になる気がします。
こちらの写真は最近作ったキャンディポットですが(まだ素焼き前)、さすがに小さすぎて目に入らないのではと反省… でも絵付けしたら可愛くなるかもしれないので、いずれは絵付けして完成させるつもりです。<RK>
戸栗美術館 小さな伊万里焼展 〜小皿・猪口・向付〜 9/23まで
細かい絵や小さい陶磁器が好きな方にお勧めです。