東京都現代美術館で開催中の「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」展に行ってきました。
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/minagawa-akira-tsuzuku/
ミナ ペルホネンはご存知の方も多いと思いますが、ファッションブランドのひとつで、生地からデザインして洋服に仕立てるのが特徴のブランドです。
手描きしたデザインがそのままテキスタイル(生地の柄)となり、それが今ではファッションだけに留まらず、リネンや食器、オリジナル家具や雑貨など、ライフスタイル全般にそのデザインは広がりをみせています。
会場は写真撮影可の部屋と不可の部屋に分かれています。
最初の入り口は撮影可。
壁いっぱいにクッションのような丸みを帯びた布地がずらーっと並んでいました。
さまざまな異なる素材の生地をついつい触ってみたくなるのですが、さすがに触れることは禁じられているので、至近距離で眺めるしかありません。かわいいデザインが無数にあり、冒頭からミナペルホネンの世界観に引き込まれます。
こちらは「森」というブース。ファッションブランドとして設立当初から現在までの約25年分の服、400着以上が展示されています。年代はミックスして展示してあるのですが、不思議と古さや新しさなどは感じず、どの時代でも着られる服ばかりだな、と思いました。
続いては「種」というブース。
デザインの根幹にあるものづくりの哲学やアイデアを様々な形で表現、展示しています。
こちらはボタンやファスナー、ブローチなどのデザインです。ファスナーの取っ手部分?が鳥の形になってるのがカワイイ。
こちらは端切れの山のオブジェ。この端切れを使用してパッチワークにし、それをカバンに仕立て直したもの。360度ぐるっと回れるようになっていて、それぞれ違った端切れが貼られています。
こちらはゴムスタンプで作ったデザインパターン。ペンで描いたのとはひと味違った独特の風合いが出ますよね。
他にも映像ブースでは、ミナ ペルホネンの服を着ている人達の「日常」に密着し、その生活が自然な形で垣間見られたり、個人が所有している愛用の服と一緒に持ち主のエピソードを添えて展示してあるブースもありました。
この展覧会を通して感じたのは、時代を経ても色褪せないような服を作る、という丁寧なものづくりと、それらを購入して長きに渡って大切に着ている人たちのつながりの深さでした。
デザイナーの皆川さんは「せめて100年つづくブランド」という想いでこのブランドを立ち上げたそうです。「つづく」というタイトルに込められた想いが伝わってきました。私もこの展覧会ですっかりミナペルホネンのファンになりました。
会期は2月16日までですので、興味のある方は是非行ってみてください。
さて、ところ変わって南青山のスパイラルビルにある「call」というお店へ。
こちらはミナペルホネンの店舗に併設されたカフェです。「ねこの席へどうぞ」
と案内されたのがこの席。「わっ、かわいい!」と思わず小声で独り言。
天井を見上げるとそこはドーム型になっていて、布地が一面に貼られています。
さすがミナペルホネン、圧巻でした。他にも写真は撮りませんでしたが、椅子もクッションもすべてミナのもの。
そしてオーダーしたスコーンセット。これまたミナの食器、トレーにカトラリー。
ナプキンの柄は展覧会で見たゴムスタンプではないでしょうか?
食器の模様は「タンバリン」というミナの代表的なテキスタイルパターンです。
廊下の壁はこの「タンバリン」のタイルで埋め尽くされていました。
ミナペルホネンの世界に浸るには最適の場所、とっても居心地の良いカフェでしたよ。<KY>