前回に引き続き、床のタイル。といっても、今回は過去に作ったミニチュアの床タイルです。
私は昔からドールハウス・ミニチュアの趣味があり、スペインタイルを始めた時から本物のタイルをドールハウスに組み込むのが夢でした。
ただ、それはなかなか難しく…
この写真は東京教室の初の展覧会に出した作品の床なのですが、残念ながら「陶」ではありません。工芸用のテラコッタ粘土を使っています(10円玉は大きさ比較用です)。この時はまだ良い粘土に出逢えず、タイルも普通の大きさのタイルから切り出して作っていました。
2枚目はイスの座面の写真で、こちらは正真正銘のスペインタイルですが、普通のタイルはミニチュア用としては厚いし固いし、タイルを小さくするのは大変でした…
現在は陶芸用粘土からタイルを作っています。初めはタイルや釉薬の厚さで試行錯誤しましたが、今は自分なりのレシピも出来て実用段階になりました。
こちらは前々回の展覧会に出した作品の床部分。全て陶芸用粘土から作って焼成し仕上げたタイルです。赤いタイルはそのまま透明釉だけかけて焼いていますが、絵タイルは上のイスと同じようにスペインタイルの釉薬をかけて描いています。
絵タイルは一辺8mm程。12分の1サイズで作っているので、実際のスケールにすると10cmのタイルのイメージです。
6個とも違うデザインで描いていますが、かなり小さいので展覧会にいらした方でも、よく見ていただくことは無理だったかも…
モチーフはスペイン南部で庭の床に見られたタイルの絵柄から。「どうせ外床に使われちゃうんだし」という感じで、荒い筆遣いのものも多いです…
実際の床タイルはこんな感じ。大きさは10cmくらいです。もちろん床に使うのはもったいないくらい大胆で素晴らしい筆のものもありますよ。ただ、子供に練習させたの?というような驚きの筆遣いのものもよく見かけるんです。そんなびっくりタイルを見るのも楽しみの一つなんですけどね。<R.K>
スペインタイルアート工房ホームページ スペインタイルアート工房HP