オーストリア出身でイギリスに亡命し作陶を続けたルーシー・リーをご存知の方は非常に多いと思います。今回の展覧会は作品点数も多く、有名な釉薬ノートはもちろん、手紙や注文書など面白いものも展示されています。まさに「ルーシー・リーの陶芸人生展」といったところ。見応えがありますよ。
生の土に釉掛けして1回焼きという独特な手法の作品は、見た目の質感も独得です。写真やTV映像などで見ていても、実物の凄さは全然違いますよね。実際に手にとり触ってみたくて仕方なかったです。
展覧会では80歳の時のドキュメンタリー映像が流されています。インタビュアーは自然世界のドキュメンタリーで有名なデイビッド・アッテンボロー。彼はルーシーが回すろくろを眺めたり、窯出しを手伝ったりします。ルーシー・リーの人柄が見える良い映像でした。
ところでアッテンボローが窯から取り出した鉢をなで回した時に、シャリシャリした音が。そう、その音が聞きたかったんです!って心の中で叫んじゃいました。
東京は6/21まで。その後、益子陶芸美術館、MOA美術館、大阪市立東洋陶磁美術館、パラミタミュージアム、山口県立萩美術館・浦上記念館に巡回予定です。お近くの方はぜひ。<RK>
ルーシー・リー展 http://www.lucie-rie.jp/