スペインとフランスバスクへ〜オンダリビア編

フランスへ2週間ほど行ってきました。ほとんどは妹の家にいたのですが、そのうちの4泊5日でバスク地方へ旅行してきました。バスク地方はピレネー山脈をはさんでスペインとフランスにまたがった地方。独自の言語(バスク語)と独特な文化を持っていて、彼らはスペイン人でもなく、フランス人でもない、バスク人と呼ばれています。今回の旅はバイヨンヌという、フレンチバスクの中心都市を拠点に、毎日日帰りで様々な町を訪ねました。日程通りに紹介しようと思いましたが、このブログを読んでくださる皆さまは、きっとスペインの方に興味がある方が多いかな、と思って旅の3日目、スペインバスクへの旅からご紹介したいと思います。

バイヨンヌ3日目スペイン側バスクへ

フランス側バスクのバイヨンヌからスペイン側バスクのオンダリビアに来ました。バス→電車→バスと乗り継いで約2時間、片道5.4ユーロで来られます。急いでいる方は電車→バスで乗り継ぎが良ければ1時間位で来られますが、11.3ユーロと交通費は倍になります。時間に余裕のある方はぜひバスで。ピレネーの山々と大西洋、両方の景観を楽しめます。

7~8年前に来て以来、ずーっと再訪したかったオンダリビア。まさかフランス側から来ることになるとは想像も付きませんでした。

オンダリビアはスペイン北部、バスク地方のサンセバスチャン空港がある町で、フランスと海を挟んでの国境の町です。ボートで気軽にフランス側に渡れるほどの距離です。私は国境を電車で渡りましたが、歩いて渡る人もいましたよ。(車窓より)

0

今回の目的はずばり「食!」。おいしいご飯を食べるためにはるばるやってきました(笑)。オンダリビアは美食の町。ミシュランの星付の高級レストランからピンチョスを出すお気軽バルまで、何を食べても美味しい町。この町でレストラン探しに困る事はまずありません。食いしん坊のみなさんには天国のような所です。

1

ということで、まずはピンチョスで超人気店の「Gran sol」へ。

以前来た時も人気店でしたが今も健在です。ピンチョスを食べるならぜひ行って欲しいバルです。午前11:30のオープンと同時に入店すればまだ混んでいないので選びたい放題です。時間帯によっては創作ピンチョスが注文できるので本当は夜に来たかったのですが、今回はランチも食べたいのでここではおつまみ程度でガマン、ガマン。ピンチョスのスタートは大体どの店も12時位からで、バルで軽く1~2杯飲んでから14時からのお昼に流れる、というパターンがこのあたりの風習です。

2(お決まりのエンカンシアルというワインの注ぎ方で。イケメン!)

3

私も当然14時からのランチの前にちょっとアペリティフを。という感じで入店したのですが。。。見たらどれもこれも美味しそう…。結局欲張っていろいろ取ってしまいました。というか4個でストップできた自分を褒めたい。。。

4

お店のシステムは、ざっとこんな感じです。

まず飲み物を注文→お皿をもらう→好きなピンチョスをセルフで(手掴かみで)取る→好きな場所で立って飲み食いする(椅子も少しはある)→食後の自己申告制で会計して終了。

会計の自己申告システムは超人気店になっても変わらず。お客を信頼してくれてる気持ちに応えて、客もちょろまかしたりしないのがスペインの良い文化。いつもそう感じます。

「チャコリ(バスク地方の微発砲白ワイン)1杯とピンチョスを4つです」

「はい、では10ユーロね」といった感じ。

5

(こんなかわいいクエルダセカのタイル画が飾ってありました!)

ランチの14時までにはまだ時間があるし、軽くお腹も膨らんだので、腹ごなしもかねて町の散策をすることにしました。フランスのランチタイムは日本と同じ12時~ですが、ここはスペインなので郷に従って。まずはお昼をどこで食べるか、レストランのランチメニューを片っ端からチェック。そこからかー(笑)。お昼を食べに来たのに失敗はしたくない!ということで、いくつか目星をつけてから、いざ町のお散歩へ。

6

バルやレストランで賑やかな新市街を後に城壁の中へと一歩足を踏み入れるとー。そこは中世の古い街並みがそのままに、木組みの趣きある建物が軒を連ねています。オンダリビアの旧市街は城壁に囲まれた小さな小さな町。新市街から石造りのアーチを抜けて石畳の急坂を登ります。登りきった頂上には10世紀頃に建てられたカルロス5世の城が残っており、現在はパラドール(国営ホテル)になっています。

(写真右側の石の壁がパラドール。無骨な感じですが中はお城。ゴージャスですよ)

8

パラドールから城下を見下ろすとそこは海!沢山のヨットや漁船が見えます。そう、ここオンダリビアは港町•漁師町なのです。昔から漁業で盛んな町であり、魚屋さんも数軒あります。当然獲れたての鮮魚を料理してくれる店も沢山あります。つまりオンダリビアに来たら魚介を食べるべし!なのです。

7

さてさて。そろそろお昼の時間です。十分歩いたことですし、お目当てのレストランへと向かいます。ランチメニューの中から1の皿(前菜)、2の皿(メイン)、デザートを選ぶのがスペイン流。それぞれ4~5種類の選択肢があり、好きなものを選びます。これにパン、ワインがついて18ユーロ。もっと安い店も沢山ありましたが、そこは料理の内容重視でこの店に。(選択肢は多い方が良し、食材を細かく記載している店はなお良し。)

12

まず1の皿はすごく迷ってアーティチョークのグリルに。にんにくとベーコンで優しい塩味がついていて、とても美味しかった!スペインに来たら必ず食べたいもののひとつがアーティチョーク。大好物なのです。(去年マドリードに行った時のブログにも書いた気がしますが…。)このてんこ盛り、一体何個分のアーティチョークを使ってるんだろ。ぜいたくー、しあわせー。同じ1の皿のメニューの中の魚介スープのリゾットとすごく迷ったのですが、1の皿でご飯を食べる気にはどうしてもなれず…私って日本人。

9

そして2の皿は小イカのスミ煮を選びました。これまた大盛り!イカスミをふんだんに使った料理も日本ではあまり食べられませんよね。煮込んだイカの柔らかいこと!そしてスミの出汁が旨味たっぷりで感動しました。パンは普段あまり手をつけませんが、イカスミソースが美味しすぎてついつい手が伸びます。ワインも進む進む。

10

ソースもたっぷり堪能し、最後はデザート。あまり期待をせずにパイナップルのキャラメリゼ風?を選びました。スペインのデザートは往々にして甘すぎるので、シャーベットか生のフルーツを選ぶのがベターです。(自家製プリンや郷土の伝統菓子は激甘なので選ぶべからず。それまでの美味しい食事が台無しになります…。あくまでも持論ですが。)

出てきたのは生のパイナップルスライスの上にパリパリに焦がしたキャラメルがのっていて、さらにクランベリーソースがかかっていました。まあまあのお味。

11

ということで、日帰りオンダリビアの旅はお腹いっぱいになっておしまいです。

本当はあんこうが一番食べたかったのですが、一人旅だと何皿も頼んでシェアすることができないのでこれが限界でした。やっぱり1泊して夜のピンチョスも堪能したかったな~と後ろ髪を引かれつつ、バイヨンヌへと帰りました。そうそう、久々にスペインで「カフェソロ=エスプレッソ」を飲みました。最近はたっぷりコーヒーが飲みたくていつも「カフェアメリカーノ=エスプレッソにお湯を入れて量を増やしたコーヒー」にしていたのですが、お腹がパンパンすぎてもうこれ以上水分が入らない、でもコーヒーで締めたい!ということで。たまたま入ったカフェ、オシャレでした。とってもかわいい陶板が飾ってありましたよ。

13

今回のスペインとフランスバスクの旅は4泊5日。残りの4日分も順次アップしていく予定ですので、長くなりますがどうぞお付き合いくださいませ!<KY>

タイトルとURLをコピーしました