ボティホ

昨年、スペイン南部コルドバ県にあるラ・ランブラ (La Rambla) という陶器の町に行きました。
県都コルドバからはバスで約45分。朝行って昼帰る半日旅行でした。

ラ・ランブラは国際陶芸コンクールを開催している陶芸で有名な町で、町の中心にある陶器美術館には過去の優勝作品が展示されています。世界各国の陶芸家のオリジナリティ溢れる陶器も面白いですが、現代作家が作る伝統的陶器もあって(そういう賞もあります)、高度な技術のユニークな作品を見ることができます。

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ラ・ランブラの陶芸の歴史は古く、紀元前から近場で採れる粘土を使って素焼きの陶器が作られていましたが、1930年代になると施釉陶器が現れ、今では様々なタイプの陶器が作られています。

この美術館の二階にはボティホ (Botijo) という素焼きの水差しのコーナーがあります。実はこれも見たくてラ・ランブラへ行きました。様々な形や大きさのボティホをいろんな角度から眺めてきました。

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こちらは工房を再現したコーナー。蹴ろくろですね。本体を袋状に作ってから注ぎ口や取っ手を付けている様子もよく分かり、とても興味深いです。

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ボディホは陶土を成形して焼いた、施釉していない素焼きの水差しです。注ぎ口はとても小さく、頭上に持ち上げて、開けた口をめがけて注ぎ飲みます。
ボティホに水を入れておくと少しずつ染み出し、その気化熱で中の水が冷たくなります。スペインの暑い夏に重宝されましたが、どこにでも冷蔵庫がある現代では生産は縮小してしまいました。もちろん現在でも愛用者はいるようですが…

とはいえ装飾品としての需要はあるようで、陶器屋ではよく見かけます。また伝統的なパティオを飾る必須アイテムでもあり、コルドバのパティオ祭りではあちこちで見ることができました。
そこで撮った写真をいくつかご紹介。

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こちらは絵付けされたボティホで、素焼きではないため気化熱で冷たく…というわけにはいきません。お店ではこういった絵付けボティホが多く売られており、現代では装飾品なんだなあとあらためて認識させられます。ボテッとしたフォルムが可愛く、装飾品としての人気はうなずけます。

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ラ・ランブラの町ではあちこちに、モチーフとしてのボティホが見られます。

こちらはレリーフの右上にボティホ。

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こちらはタイル画。

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このあとバルセロナでたまたま見た食文化の特別展で、いくつかのボティホが展示されていました!

現代風にアレンジしたボティホ。ペットボトルとの合体デザインとか面白いこと考えますよね。可愛くはないけど…

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私も昔ミニチュアボティホを作ったことがあります。当時はネット上の情報も現在より少なく、参考写真を探すのがなかなか大変でした。(マスは1cm角)

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それもあって思い入れのあるボティホ。買うとなると大きいので、大抵リュックで旅行している私には買う勇気が出ません。いつか自作しようかな…

次回はラ・ランブラの町なかの様子をご紹介します。<RK>

スペインタイルアート工房HP

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