古代エジプト展

ライデン国立博物館所蔵「古代エジプト展」ー美しき棺のメッセージーhttps://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_leidenegypt/を観てきました。

この展覧会に行きたいと思ったのは、ポスターでミイラの棺が立っているのを目にしたからです。「え?棺って立てて大丈夫なの?」が第一印象で、その後なんだか棺がこっちにむかって歩いてきそうで、ポスターなのにすごく圧倒されたのです。

実際に棺がずらーっと立ち並んでいる姿は、それはそれは美しく。棺に描かれているヒエログラフと呼ばれる象形文字や装飾模様なども色鮮やかで、ほぼ褪せることなく綺麗に保存されているのです。

さらに、棺の本体と蓋、そして中に納められているミイラを覆っていた内棺と呼ばれる中蓋のようなものも公開されていて、それらすべてが立てて展示されていました。

横に寝ている棺も大英博物館などで何度か見たことはありましたが、立っている姿は、実物の大きさも人の身長と比較できて実感しやすかったですし、当時の人は案外小さかったのかな、などと想像が膨らみました。

また、ねこやマングースなどの動物のミイラもありました。ねこは古代エジプト人が初めて飼いはじめた動物だそうで、病気や悪霊から人間を守護する女神として崇拝されていたそうです。最初はライオンの頭をしていたそうですが、その後別のライオンをモチーフとした神と差別化され、ねこの頭をした穏やかな女神になったそうです。マングースは、古代エジプトで邪悪とされていたヘビを退治することから、聖獣とされていたようですよ。

その他で興味深かったのは、「死者の書」と呼ばれるパピルス(木の茎でできた紙のようなもの)です。古代エジプト人は来世での永遠の生を信じており、その永遠の生を獲得するために必要な呪文がそのパピルスには書かれていました。彼らは安全に来世に赴けるように呪術的な意味を込めて「死者の書」を棺の中に入れたそうですす。呪文と一緒に絵も描かれていて、その中でも衝撃的だったのは、死者の心臓と真実の女神マアトの羽を天秤にかけ、心臓の方が軽かったら、生前は正しい行いをしたと判断される、というもの。この天秤の絵の上に象形文字で天秤の形を発見したりして、想像力が掻き立てられました。

まだまだ書ききれないくらい、見どころいっぱいでした。

今回初めて音声ガイダンスを聴きながら回ってみたのですが、これはオススメです。まったく知識のない状態で行ったので、ガイダンスにとっても助けられ、さらに興味も湧いてきました。俳優の西島秀俊さんの声も素敵でしたし、途中でクイズが入ったり(ちなみに全問不正解の劣等生でした。。。)してとっても楽しかったです。よく美術館で音声ガイダンスを聴いている人がいつまでも絵の前から離れない気持ちが良くわかりました。これは面白すぎて離れられませんね、笑。

写真撮影禁止だったので、パンフレットとまたまた買ってしまったクリアファイルの画像でご勘弁を。

まだ始まったばかりの展覧会ですので、興味を持った方、ぜひ行ってみてください。実際にエジプトに行ってみたくなりますよ。<KY>

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