先日「ジャパンホームショー」という展示会に行きました。これは最近注目されている建築素材や建築方法を展示している建築業者向けの展示会で、今回のブースの多くはやはり「環境に優しい」素材を扱っているメーカーでした。漆喰の壁、珪藻土の壁、黄土を使った壁を現代風にアレンジし、天然素材がいかに優れているかをPRしていましたよ。同じ漆喰でも原料となる石灰が違うようで、スイスの石灰岩を使った漆喰、北海道のホタテ貝を細かく砕いて作った漆喰までありました。こういった天然素材の壁は、防水性や調湿機能に優れているそうです。
ここで皆さん、スペインと言うと「白壁の家」が思い浮かびませんか？そうです、あの白壁も石灰で塗られています。太陽の国スペインでは強烈な太陽の日差しから家を守るため、街全体の温度を下げるためやに昔から石灰が使われたようですよ。そしてこの石灰の白い壁と色鮮やかなタイルってホントによく似合う。始めてスペインに行った時に感動した景観はこの「白壁と絵タイル」でした。日本でもこのスペインの白壁のように漆喰や珪藻土の天然素材を使った家が増えましたよね。
スペインタイルアート工房にいらしている生徒さんでも、やはりこの「白壁と絵タイル」に憧れて、という方が多く、つい最近も受講歴５年のCさんが鎌倉に珪藻土の白い壁を使った家を作りましたというので早速拝見に伺いました。
珪藻土の塗り方もいろいろあるんですね。ちなみにこのキッチンのタイルや壁のタイルもご自分で描かれたものです。素敵でした。やっぱり白い壁とタイルは良く似合う。
そういえば今年の夏に石垣島に行った時、沖縄独特の屋根が素敵でした。皆さんご存知の通り沖縄では茶色い屋根瓦の継ぎ目に漆喰を使っている伝統的な建築方法がありますよね。この沖縄漆喰でシーサーを作る体験会に姪と甥が参加して、私も始めて「漆喰」というものを触りました。スペインタイルを作る赤土みたいな感じ。漆喰を丸めているとハエが寄ってくるんです。ホントに天然素材なんだな、ということがよくわかりました。最後の写真はその体験会で作ったシーサーです。
皆さんも家を建てたり改装する機会があればぜひ漆喰や珪藻土の壁をご検討されたらいかがでしょうか。Cさん曰く、内装は「カビ防止剤」が入っている物を選んだ方がいいですよ、とのことです。<YF>