私が初めてスペインへ行った時の最大の目的は、アルハンブラ宮殿を訪れることでした。まだスペインタイル絵付けに出会う前の話です。
アルハンブラ宮殿はスペイン南部のグラナダにある史跡で、イスラムの王朝がスペイン南部を支配していた時代に建てられ、後にキリスト教王朝の征服下において改築されました。
イスラム美術に興味のあった私は、アルハンブラの建築や漆喰、モザイクやアラベスクに関心があり、せっかく行くのだからとW.アーヴィングの『アルハンブラ物語 上・下(岩波文庫)』を持参し、旅行中に読みながらグラナダへ向かったものです… 気合い入りすぎですね。
この時はグラナダに1週間ほど滞在して、アルハンブラ宮殿へは2回行きました。
でも今回の記事はアルハンブラに関することではありません、あしからず・・・
そのグラナダ滞在中、何を買うわけでもなく土産物屋をひやかして歩いていたら、なんとミニチュアの家や陶器を売っている店に出会ったのです!
カテドラルのそばにアルカイセリアという土産物屋がたくさん並ぶ一帯があります。まさに観光地・ど真ん中の場所なのですが、そこに何軒かミニチュアを取り扱っている店がありました。
ちなみに2枚目の写真がアルカイセリア。但し、1枚目・2枚目とも当時の写真ではなく、数年前にグラナダを再訪した時に撮ったものです。その時もミニチュア屋を探したのですが、取り扱っている店は見つかりませんでした… お店の奥に置いている店もあったかもしれませんが、ちょっと残念。
さて私はスペインタイルよりも前からミニチュア小物やドールハウスを作る趣味を持っており、この時の旅行でもドールハウスの雑誌を購入したり、ドールハウス屋に行ったりしていました。
ただ、ドールハウス屋で扱っているものはイギリスなどからの輸入品などが多く、スペインならではの物には出逢えませんでした。せっかくスペインに来たのだからスペインらしい小物が欲しいな。と思って探していたのです。
それがグラナダの土産物屋で見つかるとは…
写真の右側が、その時購入したお皿です。写真だと分かりにくいですが、びっくりするほど薄く作られています。きちんと釉も掛けられていて、ヘタウマな感じですが、のびのびとした筆遣いがとても味わい深いです。しかもグラナダ焼きの柘榴がモチーフ。価格は忘れましたが… 200pts.はしなかったような。(当時のレートで150円くらい)
質感がリアルな家など他の小物もあったのですが、まだ旅の半ばだったので荷物を増やしたくなく、お皿や壷を何個か買うだけにとどめました。
ちなみに左側のお皿は、去年自分で作った「タラベラ風」の皿。スペインの首都、マドリード近郊にある「タラベラ・デ・ラ・レイナ」という街で作られているタラベラ焼きをモチーフに作ったものです。皿の形状も、実際にこんな形のものがあるんですよ。
教室には「タラベラのタイルと陶器の専門コース」があり、見本のタイルや陶器を飾ってありますので、タラベラ焼きってどんな感じなのか、教室にいらっしゃった時にはどうぞご覧下さいね! <RK>